以前当ブログでも取り上げたことのある中国発のオーディオブランド「SIMGOT」
現在、イヤモニ型の有線イヤホンを中心に日本でも事業を展開しています。
そんなSIMGOTから、2019年5月に国内発売された「SIMGOT EM2」の後継モデルである「SIMGOT EM2 Roltion(EM2R)」が新登場!
”Roltion”は中国古来の伝説に登場する”洛神”が由来らしい
そこで今回は、「EM2(一代目)」と比較しながら、実際に「EM2R(二代目)」を1ヶ月ほど使用してみた感想をお伝えしたいと思います。
SIMGOT EM2Rの製品仕様
製品名 | SIMGOT EM2 Roltion (EM2R)イヤモニ型有線イヤホン |
メーカー | SIMGOTテクノロジ |
重量 | 約26g |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 109dB / mW |
応答周波数 | 15Hz-40kHz |
歪度 | <1% 101 dB |
チャンネルバランス | <1.5 dB (1000Hz) |
振動板 | 1DD + 1BA (ハイブリッド構造) |
対応端子 | 改良型0.78mm 2Pin |
オーディオポート | 3.5mmステレオジャック |
カテゴリ | HIFI、ハイレゾ、モニター |
価格 | 16,800円(税込) |
SIMGOT EM2Rの開封
今回のEM2R、かなりパッケージが豪華です。
外箱には大きくイラストが描かれ、内箱には何やら円形の刻印とRoltionの文字
内容物はイヤホン、ケーブル、収納ポーチ、マニュアル、VIPカード、バッジとなっています。
まずは付属品から
初めに出てくるのはVIPカードで、表面には外箱のイラストが、裏面には保証期間延長用のQRコードが記載されています。
表 裏
続いて収納ポーチ
今回はEM2(一代目)に付属してきたブラウンのレザー風ポーチと同様に、ブルーのレザー風ポーチが同梱されています。
デザインに関してはロゴマークが多少変わったくらいで大きな変更は無し。
表 裏
イヤーピースもEM2(一代目)と同様、中高音志向の「EarTip Ⅰ」と低音志向の「EarTip Ⅱ」がそれぞれS,M,Lの3サイズ分同梱。
端子はストレートタイプの3.5mmステレオジャック
着脱可能なケーブルは前作の銀メッキタイプから、今回は4本の銅メッキ編組線を使った新しいモデルになっているようで、人の声や楽器の音がより高い透明度で伝送できるよう調整されたものらしいです。
コネクタは0.78mmの2pin形式。
最後にバッジですが、これに関しては完全におまけ程度。
次項、ようやく本題のイヤホン本体です、お待たせしました。
SIMGOT EM2Rの外観
左:EM2, 右:EM2R Image:SIMGOT
本体の淡色でクリアな外観は一見、一代目のEM2と非常に似ていますが、ハウジングについて若干丸みを帯びたデザインに再設計され、耐久性と装着感の向上が図られたようです。
また、銅製のサウンドパイプは、「ムービングコイルを主に、ムービングアイアンを副に」という考えのもと、ムービングコイルの音道の空間を最大限に活用するようにデザインされています。
その影響でノズルにも変化が見られ、EM2(一代目)と比較して幾分か太くなっています。
SIMGOT EM2Rの音質
一代目であるEM2の金型と筐体に対し、ドライバーユニットとチューニングを変更するだけという変化ではなく、プロファイルを再最適化した上で金型を作り直し、構造を再設計してリリースされたEM2R(二代目)。
一から作り直し、100回以上の改良を重ねて完成した甲斐もあってか、前作と比べて音にはかなり改善が見られます。
まず一番気付きが大きかったのは低音域の量感と質感が向上したこと。
一代目のEM2では楽曲によって、低音の量感が少ないと感じるタイミングがありましたが、今作では装着感が向上したことと合わさって、それがかなり改善。
また、水平方向の音場についても聴いて違いがわかるほどには改善されました。
個人的な感想として、ボーカルとの距離が若干ですが遠くなったように感じます。
搭載しているDDは、チタン製のものからカーボンナノチューブを採用した10mm口径のものに変更され、より高い解像度と音質を実現。
しかし、量感のあるボーカル帯やクリアな高音域など、EM2(一代目)の良い点はもちろん引き継がれている一方、男性ボーカルを聴いていると、もう少し抜け感が欲しいとも感じました。
装着するイヤーピースを低音志向の「EarTip Ⅱ」にするとその影響が顕著なので、男性ボーカルの楽曲を多く聴く場合は中高音志向の「EarTip Ⅰ」で聴くことをおすすめします。
一代目のEM2と比較してインピーダンスが10Ωから32Ωに高くなっているため、ボトムノイズが小さくなっているのも今作の特徴です。
まとめ
EM2R(二代目)を使用して感じたEM2(一代目)との最大の違いは、「低音が大幅に強調されたこと」「音が太くなったこと」
その他の中高音域のボーカル帯の演奏は、ほとんどEM2と同じように感じました。
そもそもにEM2も完成度が高いので、既にEM2を所持している人におすすめできるかと言われたら正直悩んでしまいますが、持っていないのであれば全力でお勧めできるイヤホンです。
また、12,800円(税込)の「EM2」か16,800円(税込)の「EM2R」のどちらかで悩んでいるなら、圧倒的にEM2Rをお勧めします。
本記事はメーカー様から商品を提供いただき作成しています