- メモリが最大で14GB
- 2万円台でAnTuTu23万点
- メインカメラは50MP対応
中国のスマホメーカーBlackviewの姉妹ブランドであるOSCAL。
今回はそんなOSCALから新たに発売されたAndroidスマートフォン『OSCAL C80』の実機レビューをお届けします。
エントリー機でありながらメモリ8GB+αと尖ったスペックな上、ディスプレイは90Hzでメインカメラは50MPの画素数に対応。
AnTuTuベンチマークも約23万点と、かなりコスパの良いモデルとなっています。
OSCAL C80の開封と外観チェック
- 本体
- アダプタ
- ケーブル
- 説明書類
スマホ本体
エッジ部分は角ばったデザインで、背面には「OSCAL」の文字。
背面上部には2眼構成のカメラが搭載されています。
下部側面には3.5mmイヤホンジャック、マイク、USB-Cポート、スピーカー(モノラル)。
右側面には指紋センサー一体の電源ボタンと音量ボタン、左側面にはSIMスロットが搭載。
SIMスロットはSIM1 + SIM2 or SDのデュアルSIM形式でSDカードによるストレージの増強は1TBまで可能です。
OSはBlackview製品でお馴染み「DokeOS」のver3.0を採用。
Android12がベースとなっています。
持った感じ意外と軽くて、片手操作でも十分扱えそうです。
プリインストールのアプリはこんな感じ。
ストレージは128GB中10.7GB分使われています。
アダプタとケーブル
今回のアダプタは海外仕様ですが、正しくは日本仕様のものが1つ同梱します。
OSCAL C80は18Wの充電に対応しているので、その仕様に則っています。
ケーブルはUSB-A to Cが一本同梱しています。
説明書類
クイックスタートガイドが同梱していて、きちんと日本語にも対応済み。
合わせてSIMピンも同封されています。
本記事はメーカー様から商品を提供いただき作成しています
OSCAL C80のスペック
OSCAL C80は価格帯からするとエントリーモデルですが、スペックを見るとミドルレンジに食い込んできそうな勢いを感じます。
基本情報
モデル名 | OSCAL C80 |
OS | DokeOS 3.0(Android 12) |
カラー | ホワイト、ブラック、ブルー |
重さ | 188g |
サイズ | 164.2×76×8.55mm |
チップセット | Unisoc T606 (12 nm) |
CPU | 2xCortex-A75 & 6xCortex-A55 |
GPU | Mali-G57 MP1 |
メモリ | 8GB (+6GB) |
ストレージ | 128GB |
バッテリー | Li-Ion 5,180 mAh |
充電 | 18W |
SIMスロット | Hybrid Dual SIM |
ディスプレイ
サイズ | 6.5インチ |
解像度 | 720×1600(HD+) |
リフレッシュレート | 90Hz |
素材 | Panda King Glass |
本体画面比率 | 89% |
カメラ
メイン広角 | 50MP, f/1.8, 2.11mm |
Depth(マクロ) | 1.9MP, f/2.8, 6.17mm |
インカメラ | 8.0MP, f/2.0, 3.59mm |
動画 | 1080p@30fps |
通信と接続
WiFi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
モバイルデータ | 2G, 3G, 4G |
Bluetooth Ver. | 5.0 |
Bluetooth コーデック | SBC |
OSCAL C80のAnTuTuベンチマーク
OSCAL C80が搭載しているチップはUnison T606。
巷ではSnapdragon 835と同等のスペックを誇ると言われています。
そんなOSCAL C80をAnTuTu(V9.5.1)で測定したベンチマークスコアは実に228,495点。
CPU | 61,484 |
GPU | 35,220 |
MEM | 67,537 |
UX | 64,254 |
総合 | 228,495 |
各項目ごとに見ていくとGPUのスコアが特出して低いことが見て取れます。
これはグラフィック性能を要求する3Dゲームや画像編集などに関係する項目で、流行りのMMORPGやFPS、TPSといったアプリの操作やRAW現像や動画編集には向かないことがわかります。
一方でAnTuTuベンチマークの目安(表)と比較すると、GPU以外の項目では中程度のスペックを保持しているとも言えます。
AnTuTu(v9) | 動作 |
---|---|
総合スコア:約50万点以上 GPUスコア:約18万点以上 | ヌルヌル、動作に不満なし |
総合スコア:約35万点〜50万点 GPUスコア:約14万点〜18万点 | 重いゲームもなんとか |
総合スコア:約25万点〜35万点 GPUスコア:約7万点〜14万点 | 軽いゲームくらいなら |
総合スコア:約15万点〜25万点 GPUスコア:約3万点〜7万点 | 必要最低限 |
総合スコア:約15万点以下 GPUスコア:約3万点以下 | サブ端末向き |
総合点で見るとiPhone SE(2016年)とほぼ同等のスコアとなっています。
Android端末のエントリーモデルであれば、まずまずなスコア。
スペックだけではわからない実際の使用感については後ほど記述します
Blackview A80 ProとBV8800との比較
OSCALと同じ系列のスマホブラドBlackviewのスマートフォン『A80 Pro』と『BV8800』との比較も行いました。
結果は以下の通りです。
A80 Pro | C80 | BV8800 | |
---|---|---|---|
CPU | 38,921 | 61,484 | 80,670 |
GPU | 17,262 | 35,220 | 77,017 |
MEM | 25,462 | 67,537 | 53,429 |
UX | 38,152 | 64,254 | 85,456 |
総合 | 119,797 | 228,495 | 296,572 |
この中だとA80 ProだけOSがAndroid 9.0までの対応で、他二つはDokeOS 3.0(最新)。
それぞれの価格が以下のことを考えるとC80はコスパの面でかなり優れていると言えます。
- A80 Pro;1万7000円
- C80;2万8000円
- BV8800;4万円
C80と比べるとBV8800は全体的にバランスが取れているため、幅広い動作に対応できる印象です。
一方でMEM(メモリの読み書き)に関してはC80の方が上手となっています。
これは今回の測定時、メモリ設定をスワップで5GBまで使用可能にしたことが影響したと思われます。
OSCAL C80のカメラ性能
OSCAL C80のカメラ構成は、背面カメラが50MP広角と1.9MPのDepthの2眼。
インカメラは8MPの広角カメラが1基搭載されています。
撮影モードは次の5通りです。
- 動画
- Capture(通常の写真)
- Portrait(ポートレート)
- Pro(プロ)
- More(その他)
5のMoreにはパノラマ、超解像度、マクロ、ナイトモードなどがあります。
通常時は12MPですが、More>Ultra Resを選択すると50MPでの撮影が可能に。
ただ、12MPの時点で十分綺麗なので、画素数4倍になってもパッと見では正直ほとんどわかりません。
室内での撮影
室内で撮る分には明るさが一定以上ある限り、普通に綺麗で色味も自然です。
被写体に近寄る際は4cm程度が限界です。
この視点でマクロモード切り替えてみたところ、この様な無惨な写りに…
マクロモードは1.9MPしか選べないので、特殊な使い方でない限り出番はなさそうです。
さて、屋内での撮影は全く面白くないので外に出ます。
屋外での撮影(日中)
日中、輝度が十分にある環境だと、室内同様にかなり綺麗です。
適当に撮ったとしても、細部を拡大しない限り、一般的なミドルレンジ機と遜色無いように思えます。
撮影時、HDRをオンにするかオフにするかの選択がありますが、絶対ONにするべきです。
プレビューでは白飛びや黒つぶれがあっても、出力時にかなりの精度で補正してくれるので見た目が全然違います。
↑空付近の白飛びが補正されているのがわかります。
屋外での撮影(夜間)
さあここからOSCAL C80のカメラの真の実力がわかります。
夜間、低照度での撮影でどれほど綺麗に写るのか検証です。
今回は横浜駅からみなとみらいにかけて撮り歩いてみました
意外とデジタルズームでも綺麗に写ります↓
ナイトモードを使うと若干明るく撮れるようです↓
A80 ProとBV8800との比較
左から順にA80 Pro、BV8800、C80の順に並べます。
こうして比べてみると、C80はかなり引き締まって綺麗な印象ですが、A80 Proはノイズが目立ち、BV8800は若干暗くなりがちですが白飛びは少ない印象です。
“ある種の正解”としてiPhone14 Proを並べてみるとこんな感じ。
OSCAL C80の日常使いでの使用感
ここからは手短に使用感をまとめていきます。
安定した動作が大きな特徴
搭載しているプロセッサーの性能はさほど高くありませんが、8GB+αのメモリが良い仕事をしていて、動作は速くないものの、かなり安定しています。
個人的な見解として、「速くて不安定」か「遅くて安定」で比べるなら後者の方が優れていると考えるので、OSCAL C80はその意味で動作感は良いと言えます。
ブラウジングやメール、SNSや動画コンテンツの視聴などのレベルであればほぼ問題ありません。
見た目のチープさはあまり感じない
OSCAL C80は2万円台にしてはビルドクオリティが高く、背面の加工や端子周りの作りがしっかりしています。
感覚的には4,5万円するスマホと同じかそれ以上の質感です。
デザインの面でもシンプルにまとまっていて落ち着いた印象。
カメラレンズを斜めに配置する某A社のトレンドも意識していて非常に好ましいです。
ただ一点だけ、カメラバンプの「AI」マークだけ好きになれないので、次のモデルでは無くして欲しいです。
指紋センサーは速いが顔認証は…
OSCAL C80は生体認証を指紋と顔の2種類に対応。
認証速度は圧倒的に指紋の方が上で、顔認証は少し角度がシビアな気がしています。
設定アプリからどちらを採用するかは選択できるので、より速い指紋をおススメします。
BluetoothコーデックがSBCのみは致命的
今回のOSCAL C80、対応しているBluetoothコーデックがなんとSBCのみ。
モノラルスピーカーのスマホにこの仕様は致命的です。
しかしその一方で最近では珍しい3.5mmイヤホンジャックを搭載しています。
そのため、遅延が気になる方や高音質で音楽を楽しみたい方は、有線での接続が可能です。
まあこの価格帯でそこまで求めるなって話でもあるんですけどね…
OSCAL C80の評判
ECサイトやSNSでの評判は概ね以下の通りです。
良い点
- 動作がサクサク
- 質感が高い
- サブ機にもってこい
- メモリが大容量
- カスタムOSでもクセが少ない
- カメラ性能が高い
悪い点
- Povo2.0が使えない
- マクロモードが使い物にならない
- ゲームには不向き
- 5G非対応
- NFC非搭載
OSCAL C80におすすめの格安SIM
OSCAL C80はおそらく「ライトユーザーのメイン端末」か「一般ユーザーのサブ端末」として使用されるため、格安SIMがおすすめです。
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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月額料金(税込) | 実質0円〜 | 1,078円〜 | 2,970円〜 | 990円〜 | 850円〜 | 110円〜 | 990円〜 | 550円〜 | 1,100円〜 | 528円〜 | 528円〜 | 550円〜 | 627円〜 | 1,070円〜 | 290円〜 |
下り 平均通信速度 | 77.69Mbps | 52.7Mbps | 141.99Mbps | 76.6Mbps | 45.1Mbps | 43.68Mbps | 58.5Mbps | 58.58Mbps | 15.01Mbps | 27.93Mbps | 46.0Mbps | 42.4Mbps | 61.93Mbps | 31.5Mbps | 31.5Mbps |
5G対応 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
速度制限後の 最大通信速度 | 1Mbps | 1Mbps | 1Mbps | 1Mbps | 300kbps | 200kbps | 1Mbps | 200kbps | – | 128kbps | 200kbps | 1Mbps | 200kbps | 128kbps | 128kbps |
データ容量 | 3GB〜 | 1GB〜 | 20GB〜 | 3GB〜 | 2GB〜 | 1GB〜 | 3GB〜 | 500MB〜 | 無制限 動画は1GBまで | 3GB〜 | 1GB〜 | 1GB〜 | 3GB〜 | 5GB〜 | 100MB〜 |
口座振替 | ○ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | × | ◯ | × | × | ◯ | × | × | × |
回線 | Softbank | au 楽天 | docomo | au | docomo au | docomo au Softbank | Softbank | docomo | docomo | docomo | docomo au | au | docomo au Softbank | docomo | docomo au Softbank |
主な キャンペーン | 対象プランが 最大8ヶ月間実質0円 | 対象機種購入で 34,691ポイント還元 | – | SIMのみ契約& オプション加入で最大13,000円相当還元 | 通話定額オプションが6ヶ月90円(税込)〜 | mineo×モバライフ事務手数料無料キャンペーン | 乗り換えで 最大20,000円相当のPayPayポイントプレゼント | 乗り換えで対象機種が最大17,000円割引 | 60歳以上限定で月額料金最大1年間0円 | 最大2年間 毎月ポイント還元 | 対象スマホ購入で最大10,000WAONポイントプレゼント | 26歳以下限定! 10GBが半年間 月額550円(税込) | 対象オプション申し込みで20,000円キャッシュバック | 乗り換えで月額料金 最大4ヶ月無料 | – |
– | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
まとめ
中国のスマホメーカーBlackviewの姉妹ブランドであるOSCALから新たに発売されたスマートフォン『OSCAL C80』
- メモリが最大で14GB
- 2万円台でAnTuTu23万点
- メインカメラは50MP対応
プロセッサーはスペック抑えめな一方、メモリが非常に多く、安定した操作感が得られます。
もちろんサブ機としては十分働きますが、NFCを使わずゲームもしない人にとってはメイン機にもなる印象です。
エントリーモデルだからといって選択肢から外すには惜しいくらいなので、セールのタイミングを狙って手に入れてみるのもアリかもしれません。
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